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これからの望ましい自社の像について次のような判断を示した。
A 「社員が自ら自社を誇りに思えること。 国際的評価を受けていること」B 「世界に通用する文化を持ち、一方的でなく他と交流できる会社」C 「高い給与、充実した仕事、高い利益などのようなビジネス・ファンダメンタルズを持つた、成長性ある会社」D 「戦略においても商品においても明確な基準を持っていること、すなわち背景に理念、方針、論理、ソフトなどを備えた会社」E 「市場に直結し、かっその動向と全社行動とを結ぶ組織、システムを持つ会社」F 「製品の提供や株主への利益還元のみならず従業員に対しての姿勢においても、彼らの夢の実現に協力する姿勢を貫く会社」G 「潜在力を持っており、かつ絶えず潜在力を外に向かって表していく、ゆとりと積極性をともに持つ会社」H 「従業員が使命感と問題意識を持って業務の遂行に当たっており、同じように使命感を持つトップから悩みを提示される共感性ある人間的な会社」I「一言で言って提案力。
社会に対する提案、社内での上下左右への提案が活発に行われていること」J 「貴重な人のエネルギーを活かせる会社。 そのため思想、論理性、具体的体系、技術、個性などを尊重し、かっそれらをつくり上げる管理努力を惜しまぬ会社」K 「開発活動や市場造成を重視し、それによって前に進む若い会社」L 「単に本社から部門に権限が下ろされているというだけでなく、現実のエリア・マ−ケティングに当たる第一線業務担当者に確実に権限委譲がなされていること」M 「質の高い会社。
理念と実績、戦略と方法などすべての面で高度にバランスのとれていること」以上であるが、これらはおおむね望ましい会社の多くの側面を表している。 それらを検討してください。
そうすると、これらの解の優れているところも問題点もわかる。 組織に関わる構想を設定するときなどは、いろいろ出てきた解をさらに分析することは重要である。
そこで課題。 あなたの考える望ましい会社の像を文章でまとめてください。
その場合、あなたの見解を確立してから右の諸意見のどれか、またはいくつかを取り入れるようにしてください。 一般的な意味での正解はありません。
ただし、これは構想をまとめるとき、特に会社構想の立案の場合は、初期に明確にしなければならない主題です。 小企業から発展して、今や大企業の域に近づいたが、小回りのきいた中小企業時代の良さは影をひそめた。

問題が発生しても、指示があるまでは動かない。 どうしたらよいだろうか。
このあたりは成長過程にあるベンチャー企業は、特に注意してよいことだろう。 会社の規模が小さいときは、「リーダーの行動に関する価値観」が、社内全体に、伝わっていく。
リーダーの言うこと、リーダーの行う行為それら自体が、従業員にとって大事な価値となるのである。 だが、会社が大きくなってくると、会社はさまざまな法的制約を受ける。
また雇用人員が増え、管理に工夫が必要になってくる。 そこで、事業遂行より、管理が幅を利かすようになる。
そして大企業で適用している管理の方式を取り入れる。 さらに大企業に近づくにつれて、より一層、体裁を整えなければならなくなる。
従業員は、この変化の影響を受けるのである。 定められたルールに沿って、定められたように行動することが正しいということになる。
価値観を、自分の考える自分の行動の善し悪しよりは、行動の基準を決める会社ルールに置くのである。 すなわち、リーダーのもとで蓄積してきた行動体質、暗黙の行動ルールのような、小さいけれども確実に保有してきた「文化」、これが壊されるのである。

そしてこの壊され方は中途半端である。 過去の文化と、それを壊した大企業の論理とがぶつかりあうのである。
その結果、結局、社員は、現在のシステムや組織原則に従うのである。 ただ往々にしてこのシステムや組織原則は、硬直して機械的な場合が多い。
したがって体質は変わっていく。 するとダイナミックな行動はとれなくなっていく。
そこへさらに多数のさまざまな価値観を持つ人々が入ってくる。 多くの場合それは創造力として機能するより、お互いを規制する力として働く。
ではどうするか。 内部の実力者は、成長過程で一見望ましいように見える大企業型のシステムやル−ルを、形を整えるために取り入れてはなるまい。
大企業と小企業の違いに着目し、また今まで積み上げてきた価値観を整理し、独自の指導原理を確立していくようにする。 できれば、少ない中でも人手を割いて、こういったことを考えていく組織担当者を置くべきだろう。
もしそういう人たちがいなげれば、リーダー自身がその任を負わなければならない。 この例を取り上げたのは、構造変革の中で、多くの小企業が成長を開始すると思うからである。
ベンチャーの多くは、そのとき、二つの経営の価値観に引っ張られる。 資金調達のためにも、組織の形を整えるほうを優先する。

だから今、中小の企業の中で新たな成長構想をつくろうとする人は、ぜひこの例を念頭に入れてもらいたいのである。 もちろん、すべての大企業が間違っているというのではない。
だが相当の大企業であっても、過去の良しとした価値観に依然として支配されている会社は多い。 そして、その社の制度やシステムが、中小の企業から見ると、素晴らしいもののように見えたりするのである。
現に混乱に陥っている会社では、個々の叱責や、その場その場の手直しでは成功しない。 理念の伝達方式や、業務の大整理や、システムの再構築、業績評価基準のやり直しなど、全体構想をしっかりと打ち立て、それに基づいた実行を徹底的に行うべきであろう。
それを徹底すれば、数年後に変化は表れると思う。 価値観は多様化していると問うだけではダメ。
・会社の価値観には理念と直接行動に関わるものとがある。 前者をまず研究し、後者にある問題を追求し、構想に活かそう。
構想では、主体の分析を確実に実施し明確にしよう。 自分の絶対的価値観と相対的価値観を明らかにし,構想に活かそう。
あなたの、本当のところ、絶対に譲れない価値観は何ですか。 それを活かす方法を工夫しよう。
具体化して検討しよう。 現代は価値の転換時なお、自分の価値観については、本章で述べた分析法を利用してみてください。

主体はあなた、これは分析しなくてOK。 価値観の対象を選び、それぞれに基準を入れる。
後は、譲れる、譲れないのO×だけを、考えながらキチンと入れる。 これであなたの絶対的価値観ははっきりする。
さて、次は、機能の問題。 会社も、会社の中の組織も、人々の活動も、すべて機能に関係している。
このいろいろな機能をどう捉えるかは、構想立案時の重要な前提条件の一つである。 同時に、各種の問題を解く上でのカギとなる。
われわれがいい発想をしようとするとき、常に、それを邪魔するものがある。 日常の体験に突き動かされてその眼で問題を見る、また理性で考えるより感情的にものを見る、また、習慣的な知識(常識)から発想する、というようなことがそれである。
そのため、われわれは、未来性を読み取れない、現状の枠が破れない、時代錯誤的な発想で平然としている、というようなことになる。

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